伝統工芸津軽塗の歴史 その② 工程編
謹んで新年のお喜びを申し上げます。
皆様新年明けましておめでとうございます。
本年もお引き立てのほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
昨年度より開始しております、伝統工芸津軽塗についてご説明いたします。
是非ご覧くださいませ。
津軽塗の製作に使用する、うるしの採取から始まります!
うるしの木は直径15cm以上になると樹液を採取できるようになります。
キズをつけていくと、うるしの樹液がしみ出てきます!
これを地道に採取していきます。
津軽塗を塗るための、木地製作を行います!
津軽塗は丈夫な塗りを施すために、下地を厚めに行います。
そのために木地作りは塗りを施してぴったりのサイズになるように余裕を持たせます。
下地作業を行います!
ここでは丸盆に布張りの工程を行います。
木地の割れや目やせの防止等の補強とともに下地の密着を良くします。
これが乾燥後に下地付けや磨き、錆付けを行い、下地作業の完成です!
ここでは津軽塗技法の定番である「唐塗からぬり」の工程なります。
唐塗のパターンの核となる斑点模様を仕掛べらというへらでつけていきます。
![](https://ishiokakougei.com/jetb/wp-content/uploads/2021/01/939e3e396dfcb4e56d2370bac6c168d3-1024x768.jpg)
この仕掛べらは作り手が自分で製作します。
仕掛がしっかりと乾燥したのち、その模様を引き立たせるために一般的には石黄(黄色の彩漆)を塗ります。
それに全体の色に変化を与えて、研ぎ出しに際して一つの基準となる「彩色」を行います。
(写真は白漆をつけています)
地色になる彩漆を塗ります。
ここでは紺色の仕上がりにするため、紺色の漆を塗り込みます。
漆がしっかりと乾いたら、研ぎ出しの作業に入ります。
写真は荒研ぎといい、全体を2割ほど水研ぎします。(柄の目安をみます)
さらに地色になる紺色を塗り込んで、乾燥後平らになるように仕上げの研ぎ出しを行います。
この作業は凹凸がなくなるまで、繰り返し行います。
研ぎ出しが完成したのち、摺り漆を数回行い、ツヤ付けの作業に入ります。
ツヤ付けも2回ほど摺り漆を行い、しっかりと磨き、ツヤをつけます。
最期に丸盆の裏に無地の黒漆を塗り、お盆の完成です。
簡単に説明させて頂きましたが、このお盆が出来上がるまでに約4か月ほどかかっています。
しっかりと製作された「津軽塗」は堅牢で優美なぬりものに仕上がります。
また修理も行えるため、末永くご使用頂けます。
漆器は自然素材を使用して丈夫で長持ちするたいへん貴重な日本の工芸品です。
現代生活に合う商品も多数製作されております。
是非ご活用下されば幸いです。
津軽塗の販売店・通信販売|有限会社イシオカ工芸
有限会社イシオカ工芸では津軽塗の卸売販売・展示販売・イベント販売・
通信販売・修理など専門店として皆様のあらゆるご要望にお応えしております。
津軽塗は青森県弘前市を中心とした地域に約300年以上受け継がれている漆器で、
青森県唯一の伝統工芸品に認定されています。
弊社はその津軽塗を中心に青森県産の民工芸品の販売もしております。
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